リアルな目の書き方-鉛筆画のリアルな絵やイラストの描き方
この記事でわかる絵のコツ
この記事は、
✅鉛筆画のリアル絵の目の書き方
や手順が知りたい
✅リアルな目を描こうとしても
マンガみたいになっちゃう
✅使っている鉛筆の濃さや道具が知りたい
と悩んでいる方に向けて書いたものです。
具体的には、
✅絵の下書きで陰影の下地を作る書き方
✅細かい部分を描き込む書き方
✅実際にどの濃さの鉛筆を使うのか?
といったことを、順番に解説しています
ので、ぜひ一度読んでみてください。
目次
✅目の輪郭の下書きの書き方
✅目の周辺の肌の下塗りの書き方
✅リアルな黒目の書き方
✅目元の書き方
✅まつ毛(上)の書き方
✅まつ毛(下)の書き方
✅仕上げの書き方
目の輪郭の下書きの書き方
■手順1
・下描きでは、ざっくりと目の輪郭全体の
形を捉えます。
・この段階では、
✅リアル絵の下地の色を仕上げること
✅全体的な形や大きさを正確に描くこと
が主な目的です。
⇒まつ毛など細かい部分については、
ここではまだ描きません。
・筆圧のかけ過ぎには注意しましょう。
⇒筆圧をかけ過ぎると紙が凹んでしまい、
後から鉛筆で塗っても色がのらなくなる
原因になります。
・ 図のように、まつ毛のラインは太いので
下書きするときは、
まつ毛の外側と内側の両方の輪郭線が
ハッキリとわかるように描くようにする
ということを意識して描いてください。
・まつ毛の部分は、
原画はかなり濃い黒に見えますが、
下塗りの段階では少し薄めに塗っておきます。
(4Bを使用)
目の周辺の肌の下塗りの書き方
■手順2
・この絵のように、目の上半分の周囲を
まんべんなく塗って下塗りします。
(Bを使用)
・下塗りができたら、まんべんなくボカシ
て馴染ませます。
・ボカシは、
パステルブラシ + ティッシュ
で行います。
パステルブラシを使用することで、
✅ムラがなくなる
✅作業効率が飛躍的に向上する
というメリットがあります。
■パステルブラシについての詳細は、
こちらの記事で詳しく解説しています。
↓↓↓
・リアルな絵を描くときは、基本的に
✅消しゴムを使いすぎると、
紙が汚れる・傷つく
ので、
✅その後は鉛筆で塗りにくくなる
⇒いちど濃く塗ってしまったもの
を薄くするのは難しい
という意識を持っておくことが
大切です。
・ですので、目の描き方の手順も
✅色を塗り重ねて徐々に濃くしていく
という要領で塗り進めてください。
まずはベースとなる色を塗ってから、
徐々に影の部分を濃くしていくように
塗っていきましょう。
■手順3
・二重まぶたのシワの部分を描きます。
・シワの部分に立体的な影をつけたいので
①4Bくらいの鉛筆で重ね書きする
②擦筆(さっぴつ)を使用して、シワの
線を上下にぼかす
※擦筆が無ければ綿棒でもOK
という要領で描き込んでください。
■ボカしに使う道具については、こちらの
記事で詳しく解説しています。
↓↓↓
■手順4
・手順2でおこなった下塗り作業を、
目の下側についても同様におこなって
いきます。
✅目の下側は
涙袋、目尻、目元などの凹凸が多い
部分です。
のっぺりとした感じにならないよう、
影のつき方をよく観察をしながら描き
ましょう。
■鉛筆の濃さの目安
・影の薄い部分…B
・影の濃い部分…2B
リアルな黒目の描き方
手順5
・まずは、黒目の輪郭を描きます。
・なるべく濃い鉛筆でしっかり描きましょう。
(8B~10Bを使用)
・この段階で、
瞳をしっかり濃く塗っておく
ということが重要です。
瞳がの色がうすいと、このあとのまつ毛
を濃くしていく工程で、絵が馴染まなく
なってしまいます。
★瞳を塗るとき、濃い鉛筆を使わずに
シャープペンを立てて筆圧を強くする
ことで無理に濃く塗ろうとする
ということは、推奨しません。
以下で、鉛筆とシャープペンの比較を
してみますので、違いをイメージして
みてください。
【8B~10Bの鉛筆】
■芯の硬さ
・芯が柔らかい
・芯が太い
■使用感
・筆圧をかけなくても濃く塗れる
・ある程度筆圧をかけても紙が
傷つきにくい
【シャープペン】
■芯の硬さ
・0.5mm芯は4Bが一番柔らかい
・芯は細い
■使用感
・筆圧をかけても濃くならない上
ムリをすると紙をキズつける
(紙をひっかく、凹ませるなど)
・紙を凹ませてしまうと、この後の工程の
✔ぼかす
✔色を重ね塗る
という作業がやりにくくなる可能性が
高くなるわけです。
■リアル絵制作にオススメの鉛筆については
こちらの記事で詳しく解説しています。
↓↓↓
手順6
・黒目が球体であることを意識して、
自然なグラデーションで仕上げて
いきます。
・塗る手順は、
①上半分を濃く塗る
②下半分をうすく塗る
③色の境い目を重ね塗り&綿棒でぼかす
といった要領で進めていきます。
■鉛筆の濃さの目安
・鉛筆…8B,6B
・ぼかし…擦筆 または 綿棒
手順7
・瞳の中に光が映り込んでいる部分を、
ペン型消しゴムで消して白抜きします。
※光の入る場所は、瞳に映り込んでる
景色によって変わります。
「黒目は黒い!」
という先入観を捨てて、よく観察
しましょう。
手順8
・まぶたと眼球の境い目をしっかり濃く
描き込みます。
境い目がハッキリすることで、絵に
メリハリがつきます。
・この境い目を描き込むときは
✅0.2mm or 0.3mmのシャープペン
✅2Bの芯
がオススメです。
細い芯を使うことで、鋭い線を描くこと
ができるので、よりメリハリがしっかり
とつきます。
目元の書き方
■手順9
・目元の部分を描き込みます。
・目頭は、カラー写真で見ると
「うすいピンク色」をしている部分です。
うすいピンク色は鉛筆画でモノクロ表現
するときは、ほぼ真っ白になるのですが、
陰影をつける必要があるので少しだけ
塗ります。
濃くなり過ぎないように、慎重に影を
つけていきましょう。
■鉛筆の濃さの目安…HB、B
まつげ(上)の描き方
■手順10
・まつ毛の下地を塗った部分に、1本ずつ
まつ毛を描き込んでいきます。
・まつ毛は、下から上にはらうように
描きます。
【 画像を横スライド 】
~まつ毛を増やしていく過程が見れます~
・まつ毛を左から順に描いていくと、
バランスがとりづらいです。
(原画とズレる原因になります。)
コツとしては、
①まずは、目立つまつ毛を描く
②全体を見て、バランスがとれている
ことを確認する
③間を埋めるように、残りのまつ毛を
描き加えていく
のようにすると描きやすいです。
・全体的に描けたら、原画と見比べて
まつ毛の1本1本について
✅太さ
✅長さ
を正確に確認していきます。
とくに、原画より細いと全体的に
まばらで本数が少ない
というように見えてしまうので、
しっかりと確認するようにしてください。
・鉛筆の芯先が丸くなってくると、
目の左側と右側のまつ毛のタッチが違う
といったハプニングになるので、
芯先はこまめに削って常に尖らせることで
一定に保つようにしましょう。
■手順11
・まつ毛を全て描き終わったところで、
擦筆(さっぴつ)を使って、ぼかし
を入れていきます。
これは、まつ毛がくっきりハッキリ
しすぎているよりも、少しピンボケ気味
のほうが写真っぽくなり、絵全体にも
馴染むからです。
・擦筆を下から上に向かって動かす要領で
まつ毛を一本ずつぼかしていってくだ
さい。
・まつ毛にメリハリをつけたいときは、
上の図のように、
ぼかしたあとシャープペンで毛の中心
をもう一度なぞるように重ね描きする
という要領で、濃くしてあげてください。
黒目の色の濃さとのバランスを見ながら
調整すると良いでしょう。
■手順12
・まつ毛を描き終わった後で、肌の影が
薄くなってしまった部分などを微調整
します。
※ただ、ここまできたら大幅に書き加える
と大怪我する可能性が高いです。
よほどでない限り、微調整に留めておく
ようにしてください。
まつげ(下)の描き方
■手順13
・目の下のまつ毛(以下、「下まつ毛」)
を描いていきます。
・目の下の輪郭線が、下まつ毛の生え際
となります。
したがって、下まつ毛を描き始める前に、
まずは、目の輪郭線の形を再確認して
おきましょう。
もし、輪郭線がわかりづらいようで
あれば、改めてうすく下書きしなおしても
OKです。
・目の下の輪郭線の形が再確認できたら、
下まつ毛を描き加えていきます。
下まつ毛は、上まつ毛に比べて
✅細い
✅量も少ない
ので、全体的に上まつ毛よりも黒い色が
うすく見えます。
ですので、使用する鉛筆も少し薄めの
鉛筆を選びましょう。
■鉛筆の濃さの目安…4B
・下まつ毛も描けたら、目の輪郭線となる
「目の皮の厚み」
についても、厚みの部分にできる影を
描き加えましょう。
■鉛筆の濃さの目安…HB
■手順14
・白目の影を整えます
薄く少しずつ加減を見ながら、影をつけ
ていきましょう。
■鉛筆の濃さの目安…HB
・白目は球体をイメージして、目の輪郭線
に近いほうに影がつきます。
⇒2枚目の写真で、赤く印をつけた場所
に影がつくので、参考にしてください。
・黒目の輪郭部分を、擦筆または綿棒で
ぼかします。
⇒黒目の輪郭も少しピンボケしている
感じにします。
■手順15
・下まつ毛の細かい部分を描き込んで
いきます。
・ボンヤリした毛は、うすい鉛筆で描き
擦筆でぼかします。
■鉛筆の濃さの目安…B
・細いけどハッキリしてる毛は、
シャープペンで描きます。
0.2mmか0.3mmの細いシャープペンを
使うと描きやすいです。
※濃く描き過ぎて、絵が浮いてしまわない
ように注意してください。
仕上げの描き方
■手順16
・肌の細かく浮き出ている血管などは、
見えるか見えないかくらい薄く描き
込んでおきます。
■鉛筆の濃さの目安…H または 2H
近くでよく見ると
あれっ?これ血管かも?
ってなるくらい薄く影がつく程度で
OKです。
・最後に筆で全体を馴染ませたら、
完成です。
さいごに
・目は、
✅形
✅大きさ
✅色
など、どれをとってもひとそれぞれ違う
個性が出る部分です。
ですが、この記事で説明したような
基本となるリアルな目の描き方
をマスターしておけば、あとは応用で
どんな瞳でも描けるハズです。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
■関連記事
・リアル絵で最も重要なテクニックは、
「ぼかし」の完成度
です。
「ぼかし」については、こちらの記事で
詳しく解説しているので、ぜひ合わせて
読んでみてください。
↓↓↓